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退化の前兆。

新着情報 青年部会

2019.03.16


【部会長ブログ】
皆様お疲れ様です!
今日は、読売新聞オンラインで見つけた記事が気になったので共有させていただきます。
「50m走で骨折、片足で立てず。子供の体に何が?」
という記事。
50m走で骨折?と驚いて読んでしまったのですが、意外と深刻です。
中学校で50mのタイム計測をしていたところ、20m付近で転んで動けなくったので病院に連れていき検査をすると、股関節の剥離骨折が発覚したそうです。
転んで骨折したわけではなく、筋肉の動きに骨が耐え切れず、剥離骨折して、その影響で転んだのです。
この他にも、雑巾がけで腕を骨折。跳び箱で腕を骨折。。。更には、上手くしゃがめなかったり、片足立ちができない子供までいるそうです。
もちろん全員が全員、そんなに運動能力が落ちていたり、骨がもろくなっているわけではありませんが、事実として、小学生のスポーツテストの統計では、30年間の経過を見ると著しく低下している項目がいくつもあるそうなんです。
僕は雑巾がけで腕を骨折とか、にわかに信じがたい状況なんですが、皆さんはどうでしょうか?
原因の一つとして、あげられているのが子供たちの遊ぶ環境の変化です。
骨格や体が出来ていく大切な時期に、ゲームばかりして外遊びをしない子供たちが増えていることや、実際に昔に比べて、外で遊べる環境自体が無くなってきていることが大きく影響しているのではないかと。
僕が子供の頃の話をしても仕方ありませんが、川幅がせまい川があれば、飛べるかどうか試して、川に落ちたり、高いところから飛び降りたり、空き地や公園で野球をやったり、ドッヂボールをしたり、いろんな遊びがあったので、学校での休憩時間も、家に帰ってからも汗びっしょりになって遊んでいた覚えがあります。
思い起こせば、ファミコンが世に出てきてから、外で遊ぶことが激減したように思います。
幼少期に、骨に刺激を与えることで(飛んだり跳ねたり負荷をかけること)骨が強くなる再生サイクルにスイッチが入るそうなんです。
でもスポーツを習わせているから大丈夫か。というと必ずしもそうでもなく、遊びの中で培われる「ワクワクドキドキ」するような体験を通じて、いろんな刺激を体に与えることが良いとされているそうなんです。
遊びながら、体の成長に寄与できる外遊びは最高なわけですが、今はなかなか外遊びができる環境も減っています。
更には、怪我をするからという理由で外遊びをさせない保護者もいます。
僕はソフトボールを小学生に教えていた時期がありましたが、昔と違って子供が怪我をすることに過敏になっている保護者が実際にいることを体感しました。
スポーツに怪我は多少なりとも付きものです。骨折とまではいきませんが、突き指や、擦り傷、打撲などはスポーツをやっていれば起こりうることですが、その程度の怪我で、辞めさせてしまう保護者は実際にいます。
心配なのは分かりますが、子供の心身の成長を妨げている可能性があるので、保護者としての知識も身に付ける必要があるのかもしれません。
結局は、大人たちがそんな社会を提供しています。
ちょっと大人しくていて欲しいから、少し自分の時間が欲しいからとスマホやテレビゲームを与える。
お菓子を与えておくと大人しくしてくれるからと、ついつい与える。
保育側や学校側もモンスターペアレント対策や保身のために、できるだけリスクを取らない方針に突き進む。
骨折するリスクがあるなら、やがては跳び箱も、50m走もなくなるかもしれません。
これは、進化してきた歴史を振り返ると退化です。
ロボットやAIに頼り出して、脳も使わずに何でもできるようになったら更に退化は進んでしまうかもしれません。
僕たちが本当に望んでいる未来はどんなものなのでしょうか?
経営は逆算だ。と教わりましたが、目的から目標を立て、何をすべきか考える流れは、人生においても、いろんな面で活用できる考え方だと思います。
今の世の中は、感情で過剰に批判をしたり、不満を口にする人が多すぎるように思います。
僕も含めてですが、もう少し目的を見据えて今何をするべきかが考えられるようになる社会にしていかないと、僕たちの業界を渡すべき次世代の子供たちが、自分の足で立って世の中を渡れないような時代が来るようになってしまうかもしません。