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業界に入りたての頃3

新着情報 青年部会

2017.10.31


【部会長ブログ】
皆様お疲れ様です!
今日も昨日の続きです。
不器用ながら、やっと掴んだチャンスで失敗をした私は、その日の仕事終わりにひとりで残り、失敗した初塗装のフロントバンパーを塗り直そうと作業をしていました。
今から考えれば、何てことない失敗。なるべくしてなった失敗なのに、当時は目の前が真っ暗になるような感覚だったのを覚えています。
もう一回塗り直しても上手くいく確証もないけれど、とにかく明日の朝までには仕上げておきたい。その一心で作業をしていました。
静かな工場にひとりでいると、なんだか自然と涙が溢れてきて。
情けないやら悔しいやら。
いろいろと余計なことを考えながらしている「作業」は決して仕事ではなく、ただの「作業」でした。
その後、3度目のチャレンジでようやく当時の自分には納得のいくものが仕上がり、翌日の納期に間に合ったのです。
すると、翌日その自分で塗装した車の納車に行ってこいと言われました。
なんだかドキドキしました
自分で塗装した車をお客様に渡す。きっとジロジロ見られる。満足してもらえなかったらどうしよう。
ドキドキしながら持っていった取引先の中古車屋さんは
「お、綺麗に直ってるねありがとう」
って言ってくれたのです。
サラッと、普通に。
人生初、「ありがとう」です。仕事において。
嬉しかった。
今から考えれば、決して良くない出来だったと思うし、その取引先の方もどの程度の想いで言ってくれたかは分かりません。
それでも、嬉しかった。
きっと他の同業者の方から見ても些細なことだと思います。でも、当時の私には劇的に嬉しい言葉でした。
嬉しくって嬉しくって「早く次の車を塗装したい!」って思ったのです。
続く。