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時間が生み出す価値。

新着情報 青年部会

2019.03.13


【部会長ブログ】
皆様お疲れ様です!
僕は北海道に伺った際に、必ず買うものがあります。
それは「六花亭のバターサンド」
前期の副部会長をしておられた梅村さんに頂いたことがあり、その時から大好物に認定されております。
その六花亭のバターサンドは1日に20万個も製造されているらしいのです。
それだけでも驚きだし、どんだけの売上だよと思ってしまいますが(汗)もっと驚くのは製造過程。
20万個もの製造をするためには機械での製造になるわけですが、バターサンドのビスケット生地を作る過程では、機械が散々こねたあと、職人が手作業でこねていくのです。
20万個分の生地ぜんぶ。
気が遠くなりませんか?
六花亭のバターサンドを食べたことがある方にしか分からないかもしれませんが、あのサクサクとした食感はこうして出来上がっているそうなのです。
「やわらかい部分、硬い部分がないように、手の感触だけを頼りに触ってもみ込んで均一にするんです。機械では均一にはできない」
と、そこまでのこだわりがあってこその大人気商品なんですね。
六花亭の経営者である小田さんの菓子づくりの原点になっているのは茶道。
茶道から学んだのは「時間が生み出す価値」。
例えば、作られてから400年と言われるお盆。「黒の漆の上に朱の漆をかけて、使っている間にまだら模様になってくる。時間と共に味わいが出てくる。こんな企業になりたいんです」
時間を重ねることで価値を高める。
これは、まさしく我々職人の業界にそのまま言えることではないかと思います。
技術を研鑽し、歳と共にキャリアを積み重ねていく。
知識も手段も多彩になっていき、どんな難題も乗り越えていく職人技は、まさに「時間を重ねることで自身の価値を高める」ことになっているのではないかと思います。
職人に限らず「そう在りたいもの」ですが、職人の世界では、特に「時間が生み出す価値」は高いのではと思います。
その価値を認知してもらうにはどうすればよいか。
正当に評価を得るにはどうすればよいか。
その技を自信を持って渡していくために何ができるか。
「時間が生み出す価値」という言葉の捉え方が、おそらく茶道とも六花亭の小田さんとも違うと思いますが、僕たちの業界では、その「価値」を活かしていかなくてはと思うのです。