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地方衰退の原因はクルマ?

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2019.02.22


【部会長ブログ】
皆様お疲れ様です!
山口は超田舎です。野生のイノシシや、キジもいますし、サルも見ることができます。
当然、犬もいるので「きびだんご」さえあれば、すぐにでも桃太郎になれるくらい都心との環境は大きな差があるのです。
地方で講演をするときは、駅や空港まで迎えに来てもらうこともありますが、そうでないときはレンタカーを借ります。
もちろん迎えに来てもらうのも車なので、地方では車による移動に依存していて、それが当たり前だと思っていました。
ところが。
今日読んだコラムには「地方衰退の原因はクルマ」であると書かれていました。
自動車が普及したおかげで、鉄道はサビれていき、バスも含めて公共の交通機関は疲弊していきます。
駅前の商店街も同様にシャッター街になり、駐車料金も無料で行ける郊外の大型ショッピングセンターに人が集まるという構図が出来上がるのです。
もし、その郊外のショッピングセンターが地域外資本による企業のものだったら、利益は地元に還元されず地域経済も疲弊していくと書いてありました。
税金も減り、行政サービスも劣化していく。。。
まるで自動車の存在が悪であるかのように書いてあるコラムに苛立ちを覚え、ふざけるんじゃない!なんて思ったのですが、書いてあることにも一理あると思います。
しかしながら、これも我々人間が選んだ道です。
便利な世の中を望み、自動車は普及していきました。そして日本の基幹産業と呼ばれるものにまで成長してきたのです。
確かに、クルマが無ければ鉄道や公共の交通機関の利用客は増えるでしょうから、そんな世の中であれば、路線の本数ももっと増やせるかもしれません。
現状で、30分か1時間おきにしか来ない電車も10分か15分おきに来るようになるかもしれません。
しかし、クルマが必要なくなるくらい都心のように線路をあちこちに伸ばして駅をつくるには、どれだけの利益があれば良いのでしょうか?
想像を絶する費用がかかることと思います。
それができる中堅都市なら、脱車社会により地域経済の活性化は可能かもしれません。
それが出来ない地域経済の中で、最も便利なのがクルマという存在だったのです。必要とされたからこれだけ普及したのだと思います。
県庁にほど近い、山口駅ですら自動改札になっていない山口で自動車のない現代は考えられません。
確かに、それほどまでにサビれさせてしまったのは、自動車が要因であると思いますが、駅前の商店街がシャッター街になるのも含め、人々が望んだ結果なのです。
それも時代の変化の産物です。
今また更に、便利な世の中を人々が望んでいます。その結果、同じように「アレがなければ良かった」なんて言う人が出てこないことを祈ります。
今まさに、本当に「それ」が豊かな未来に必要なのか。本当に「それ」が多くの人が望んでいる未来なのかと、様々なものに対して考える時に来ているのではないかと思います。