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一人暮らしを始めた頃。

新着情報 青年部会

2018.12.14


【部会長ブログ】
皆様お疲れ様です!
唐突ですが、僕が一人暮らしを始めた頃の話を書いてみようと思います。
高校を卒業したのと同時に一人暮らしを始めました。
なんだか偉そうに書いていますが、親の手とスネを借りて、さも当然かのように頼りっきりで、費用を出してもらい手続きもしてもらって、始めたボンボン一人暮らしです。
何不自由なく、親に支えてもらいながら野球にばかり打ち込んできた高校時代だったので、右み左も分からず、山口は田舎なので電車に乗ることもなかったため、電車の乗り方さえ知らぬままに始めた一人暮らし。
最初は自由最高!自分の思うままに時間を使えることを自由だと感じて、湯水のごとく無駄に時間を過ごしていました。
起きたら5時。
朝なのか夕方なのかさえ分からないということもありました。
高校球児として体作りに励んでいた直後だったので、食事はものすごく大量に食べていた時代。
手元にあるお金は、みんな食費に消えて行きました。
これではいかんと、自炊を始めたのですが、買っておいたジャガイモから芽が出るほど放置していたり、お米に虫がわいたりと目が飛び出るような思いを何度もしながら少しずつ世間の常識を身につけていきました。
ちゃんと物事にはルールがあって、それを守れば気持ちよく暮らせるんだ。そんな当たり前のことに19歳でやっと気づいたりするくらいの大馬鹿でした。
生意気で、先輩の言うことも聞かず、自分が最も常識的で、自分の意見から外れたことを言う人は非常識だと決めてかかるような大馬鹿者でもありました。
さらに、実績も実力も何もないのに裏付けのない自信だけは持っているという、日本を代表するようなアホだったと思います。
今は山口県代表レベルでアホですが。。。(汗)
そんな若い頃に、自分が将来何者になるんだろうかと不安になる時間がたびたびおとずれます。
一人暮らしを始めると、当然ですが一人でいることが多くなるので、自分と向き合う時間も増えるのです。
今のようにスマホもネットもなくて、当然SNSもない。だから正真正銘のひとりぼっちになることができたことは、僕にとってラッキーだったと思います。
一人でいればいるほど、一人じゃ何もできないことに気づき、お金の大切さにも気づき、友達や周囲の人の支えにも気づくことができました。
一度、お金を計画的に使わずに、3日くらい何も食べれなくて餓死しそうになったことがあります。(実際は空腹で倒れそうになったくらいですが)
そんな時に先輩がご馳走してくれた「かまどや」(お弁当のチェーン店)の「のり弁」が死ぬほど美味かったのを覚えています。
やりたいことをみつけなくちゃ「いけない」
そんな焦燥感に微妙におそわれながら日々を過ごしていましたが、どうにかなる。そう思っていました。
自分と向き合う時間だけは、たっぷりとあったはずなのに、そうした本質と向き合うと「面倒くさいこと」「苦手なこと」に取り組まなければならず、そこはとりあえず後回しにして、友達とファミスタを徹夜でやるような日々を過ごしていたのです。
ここまで書いて、本当に恥ずかしくなってきましたが、今の若い人たちは、一人になることさえ難しい時代になってきたのだと思います。
スマホを手に取れば誰かと繋がれる。ネットでいくらでもどこかの誰かと繋がれる。SNSに費やす時間の優先順位は周囲の人に感謝の言葉を伝えることより高いモノになっているかもしれません。
やりたいことが見つからない。
昔から悩める若者の筆頭課題だったかもしれませんが、今はもっと深刻になっているような気がします。
スマホの向こう側にいる、どこの誰とも知らない人の「いいね」より、目の前の人にどれだけ想いを寄せることができるかが大切だと思っていますが、そんな話は今の若い人たちには伝わらないと思っている人たちが多いのです。
僕は伝わると信じています。
今も昔も、自分が何者でもない頃には「やりたいこと」を見つけられなくて不安にかられ、いつかどうにかなるなんてワケもわからない感情を抱いているのだと思います。
「やりたいこと」は見つけられなくていい。
でも、目の前にいる人を大切に思う気持ちや、対価をいただく仕事を適当に扱うようでは幸せにはなれないという、ごくごく当たり前のルールがあって、それを守れば気持ちよく暮らせるんだということを、気づいていない人には教えてあげるべきだと思います。
物事にはちゃんとルールがある。
そして、「やりたいこと」なんて簡単に見つけられる人もいれば、ずっとずっと見つけられない人もいる。
でも、目の前の仕事を必死でやっていたら、いつか。
誇りに思える最高の仕事になるんだということも伝え続けられたらと思います。
クソボンボンだった僕を育ててくれた両親は、ハンマーひとつを持って独立開業した勇気ある両親です。
来る日も来る日も鈑金して、塗装して。誇りを持って自動車を修理して、交通社会に貢献しながら僕を育ててくれたのです。
そんなありがたいことに大人になってから気づく大馬鹿者ですが、やりたいことが見つからなくて焦燥感におそわれていた19歳の僕に言いたい。
大人になったら最高の仕事してるから安心しろって。
でも、ガス代とか電気代はちゃんと払わないと本当に止められるからなって。あと、3日間何も食べられなくなる日が来るけど、人を大切に想っていたら最高においしい「のり弁」が食べれるよって。