2018.03.24
【部会長ブログ】
皆様お疲れ様です!
今日も上甲先生の講演の続きを書いてみます。
上甲先生が松下電器在籍時代や松下政経塾で塾頭として活躍しておられた時代に松下幸之助さんのそばでお仕事をされていたわけですが、その頃に常々感じておられたことがあるそうです。
松下幸之助さんは、人の話を最後まで聞き届けられる人だった。
松下幸之助さんは部下であっても他社の人であっても、しっかりと相手の話を聞く人だったそうです。
これは、昨日のブログにも書きましたが、松下幸之助さんは小学4年生までしか学歴がなかったので、相手の話や意見を素直に聞ける心を持っていたことがそうした行動に繋がったということです。
人の話は誰でも聞けます。いや、聞いているふうに見せることができるといったほうがいいかもしれません。
しかし、人の話を最後までしっかりと聞き届けられる人というのはなかなかいらっしゃらないと思います。私も含めて。
松下幸之助さんのような経営の神とも言われる人ならなおのこと、人の話を聞くよりは、自分の言葉を伝えたくなるものだと思います。
しかし、そこが大きな違いなのだと上甲先生はおっしゃるのです。
話し方教室はたくさんあれど、聴き方教室などありはしない。話し方が下手だったら、人前で恥もかくけれど、聞き方が下手でも恥をかくことがない。
だから人は、聞き方を学ぼうとしないのだとおっしゃっておられました。
更に、聴き方教室がないのは話し方と違ってテクニックでは教えられないものだからというのです。話し方はスキルを磨けば、ある程度上手になるものですし、場慣れすれば緊張も緩和され落ち着いて話すこともできるようになるかもしれません。
でも、聞き方はテクニックではなく
「聞く力は心の力である」
そう、おっしゃっておられました。
相手を受け入れてあげたい。その気持ちが聞くためには最も必要だというのです。
聴いてあげようとする行為は、最も身近な人間性を鍛える努力であるとおっしゃっておられました。
松下幸之助さんは、そうした心を持って多くの人と接することで柔軟な発想を持つことができたのでしょうし、多くの部下から信頼を得ることができたのだと思います。
「聞くことはテクニックではなく、心の力である。」
名言ですね、心に留めておきます。
明日も、もう少し「聞くこと」について書いてみようと思います。