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第45回通常総会 小倉会長挨拶

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2026.06.15

本日は、ご多用の中、国土交通省 物流・自動車局 自動車整備課 多田課長様をはじめたくさんのご来賓をお迎えし当連合会の第45通常総会を開催できましたのは、会員の皆様の多大なるご理解とご協力の賜物であり、心より御礼申し上げます。開会にあたり一言ご挨拶を申し上げます。

今日、私ども自動車車体整備業界を取り巻く環境は、誠に大きな変化のただ中にあります。
物価の上昇、世界情勢に端を発した資材価格並びにエネルギーコストの高止まり、人材不足の深刻化など、事業経営の基盤を揺るがしかねない課題が山積する中、自動車技術は日進月歩の進展を遂げ、電子制御装置や先進安全技術への的確な対応が不可欠の時代となりました。
もとより自動車車体整備は、高度な技能と知見、豊かな経験、そして安全に対する深い責任感に支えられて成り立つ専門性の高い業でありますが、今日においては、それに加え、消費者に対する丁寧かつ適切な説明責任までもが、従前にも増して厳しく求められております。
また、社会全体において、コンプライアンスの徹底と取引の透明性確保に対する要請は、年々その重みを増しております。
国土交通省様より示されている各種ガイドラインや指針を真摯に受け止め、適正な見積り、適正な修理提案、適正な価格交渉、そして誠実な事業運営を徹底することは、もはや業界として当然に果たすべき責務であります。
私どもは、こうした時代の要請を単に受け身で受け止めるのではなく、むしろ業界の信頼と社会的価値をさらに高めるための契機と捉え、自ら襟を正し、一段高い次元からその責務を果たしていかなければならないものと考えております。

さて、昨年度を顧みますと、本連合会におきましては、各委員会がそれぞれの所掌において真摯に取り組み、着実に成果を積み重ねてまいりました。
まず、法関係対策委員会においては、保険会社との団体協約締結交渉をはじめとして、修理単価の適正化、代車費用、産業廃棄物処理費用等、現場に直結する重要課題に対し、粘り強く、かつ真摯に取り組んでまいりました。本日、皆さんには令和7年度の団体協約の締結についてご審議をいただく予定です。これらは、いずれも所属員事業場の経営基盤と業界の公正な発展に直結する問題であり、その一歩一歩の積み重ねは、まことに大きな意義を有するものであります。
また、技術委員会においては、日車協連塗装工数の検証と整備に不断の努力を重ね、塗装工数の熟成と工数化に向け、客観性、公平性、実効性を重んじた検討を着実に進めてきました。
塗装工数の策定は、単に数値を定める作業にとどまるものではなく、現場で培われた技能と作業実態を正しく社会に示し、その価値を適正な評価へと結びつけるための、業界の根幹に関わる取り組みであります。
教育委員会においては、業界の将来を担う人材育成を念頭に、高度化車体整備技能講習の実施し、約1400名の自動車車体整備士の皆さんに受講をしていただきました。加えて、特定整備認証工場にかかる整備主任者講習の実技講習も実施いたしました。
自動車車体整備を取り巻く技術的環境が大きく変容する中、制度への対応と実務能力の向上を両立させる教育体制の整備は、まさしく喫緊の要請であり、その果たされた役割は極めて大なるものがあります。
経営委員会においては、所属員事業場の経営基盤強化に資するべく、工場資格の取得啓蒙に努めました。厳しさを増す経営環境の中、各工場が社会的信頼を高め、継続的発展を遂げるための基盤づくりとして、この取り組みは誠に時宜を得たものであります。とくに先進安全自動車対応優良車体整備事業者の認定工場を全国に1000社を配置する目標を掲げてまいりました。
また、広報委員会では、ホームページの運営を通じて本連合会の情報発信を支えられるとともに、日車協連全国ニュースWEB版の充実に努め、会員・所属員相互の情報共有と、業界内外への発信力の向上に寄与いたしました。情報の質と発信のあり方が、組織の信頼を左右する時代にあって、その果たされた使命はまことに重要であります。
さらに、共同購買委員会におかれましては、ECサイトの運営を通じて、会員事業者の利便性向上と経営支援の充実に取り組みました。共同購買の仕組みを時代に即したかたちで発展させ、会員に具体的なメリットをもたらすこの活動は、連合会の実務的価値を高めるうえで大きな意義を有するものであります。

このように、各委員会がそれぞれの職責を全うし、その力を結集して本連合会の歩みを支えてくださっていることに対し、ここに改めて深甚なる謝意を表する次第であります。
本年度は、これらの歩みをさらに確かなものとし、業界と連合会をより高い段階へ押し上げていくべき、極めて重要な一年であります。
まず、法関係対策委員会においては、保険会社との交渉をなお一層加速させてまいらなければなりません。現場においては、修理技術の高度化、工程の複雑化、材料費・人件費の上昇が進む一方で、その実態に見合う適正な評価が十分に確立されているとは申せない状況が、なお存在しております。
この現実に真正面から向き合い、客観的資料と合理的根拠に基づく粘り強い交渉を通じて、団体協約締結への道筋をより確かなものとしていくことが、今まさに求められております。また、本年度は国土交通省様の自動車車体整備業界の基礎統計調査が実施されます。当連合会は全所属員の皆様に調査の参加を呼び掛ける施策を講じることとしています。
次に、技術委員会においては、日車協連塗装工数の熟成と工数化を、本年度の中核的課題としてさらに前進させてまいります。塗装工程は、品質、安全性、耐久性、さらには最終的な仕上がりに直結する、極めて高度かつ専門的な領域であります。その実態を精緻に把握し、社会的にも説得力を有する工数として整備していくことは、業界の技能と努力を適正に評価へと結びつけるうえで、避けて通ることのできない課題であります。
教育委員会においては、高度化車体整備技能講習を一段と充実させるとともに、特定整備認証工場にかかる整備主任者講習を通じて、制度への的確な対応と実践的能力の向上を図ってまいります。今日の自動車車体整備は、従来の板金・塗装にとどまらず、電子制御装置、先進安全技術、計測・校正等を含む、総合的な力量が問われる時代に入りました。本年度は有償運送許可の研修年度でもありますので、研修のお手伝いをしていく計画です。また、令和9年度からの自動車整備士の資格制度の改定に伴う、二種養成施設の運営及び講師の養成のお手伝いをしてまいります。連合会にとりまして教育体制を充実させることは次世代の人材を育成していく大事なファクターと認識し、また自動車車体整備士の皆さんにも先進技術の勉強をしていただくのは整備技術を一歩先へ進めて強化し、日々の事業運営に活かしていただきたいと思っています。
経営委員会においては、引き続き工場資格の取得啓蒙を進め、会員工場の経営基盤の強化と社会的信頼の向上に努めてまいります。資格取得は、単に形式を整えるためのものではなく、事業の継続性、健全性、信頼性を高めるための重要な礎であり、各工場が将来にわたり選ばれる存在となるための大切な条件であります。
広報委員会においては、ホームページの運営をさらに充実させるとともに、日車協連全国ニュースWEB版の内容をより豊かなものとし、業界内外への発信力を一層高めてまいります。広報とは、単なる情報伝達ではなく、業界としての姿勢、責任、価値を社会へ伝える重要な営みであります。本連合会の考え方、各委員会の活動、会員事業者に資する情報を、より分かりやすく、より有意義に発信していくことが、今後ますます重要になるものと考えております。
共同購買委員会においては、ECサイトの運営を通じ、会員に対する実感ある利便性と具体的メリットをもたらす仕組みの充実に努めてまいります。経営環境が厳しさを増す中にあって、共同購買機能の強化は、会員支援の実効性を高めるうえで大きな意味を持つものであり、連合会ならではの付加価値を示す取り組みとして、なお一層その充実を図る必要があります。
加えて、本年度は、コンプライアンスの順守、国土交通省のガイドライン・指針の順守、そしてその一歩先を見据えた連合会としての対応を、各委員会の連携のもと、より実効性あるものとして進めてまいります。

私どもが目指すべきは、単に求められた事項に応ずるにとどまらず、社会から信頼される業界として、自ら透明性と公正性を高め、その姿勢を内外に明確に示していくことであります。
さらに、自動車車体整備業の業種認定を見据えた作業につきましても、関係委員会が力を合わせ、着実に検討を進めてまいります。
自動車車体整備という仕事が、高度な技能と重大な責任、安全に対する深い洞察を要する専門職であることは、論を俟たないところであります。
その社会的価値をより明確に位置づけ、正当に評価される環境を築いていくことは、業界の将来にとって極めて重要な課題であります。
そして本年度、新たな重要施策として、外国人育成就労・特定技能評価試験を受け持つ評価試験委員会を設置してまいります。
人材確保が業界共通の課題となる中、外国人材の育成と受け入れは、持続的発展を展望するうえで避けて通ることのできない重要課題であります。
しかしながら、それは単なる労働力の補完にとどまるべきものではなく、必要な技能を公正に評価し、安心して学び、働き、成長できる環境を整えることによってこそ、真に意義あるものとなります。
評価試験委員会には、その責務の重大さを深く認識しつつ、公正かつ実効性ある制度運営に力を尽くしていただくことを期待するものであります。
このように、本年度においては、各委員会がそれぞれの分野において責務を果たしつつ、相互に緊密な連携を図り、一体となって業界の未来を切り拓いていくことが何より肝要であります。
個々の課題は異なれども、その根底に流れるものは一つであります。
すなわち、自動車車体整備業の価値を高め、自動車車体整備事業者が誇りをもって事業を継続し、発展していける環境を築くという、共通の使命にほかなりません。

また、本日の総会が、私の地元でもあります新横浜の地において開催されますことを、誠にうれしく、また意義深く感じております。
新横浜は、人が集い、交わり、新たな活力が生まれる地であります。
この地において、全国からお集まりの皆様の英知と経験が響き合い、本連合会と業界の新たな前進へとつながる実り豊かな総会となりますことを、心より念願するものであります。
結びに、本日ご臨席の皆様のご健勝と、会員皆さんのますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
私ども連合会は、会員の皆様と心を一つにし、この業界をさらに信頼される、誇りある産業へと高めていくため、なお一層尽力してまいる所存であります。
本総会がその新たな一歩となりますことを祈念申し上げ、私の挨拶といたします。


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